歯科医院に口腔乾燥を主訴とし来られる患者様が最近多く見受けられ、
昔では治らなかった病気が医療の発達により治る病気も増え、それはもちろん素晴らしいことなのですが、その反面、その病気に対しての治療(抗がん剤治療など)薬の副作用での口腔乾燥が増えています。
口腔乾燥により、細菌が繁殖し虫歯・歯周病の疾患になりやすくなり
口臭が気になる方も多いかと思います。
今回は現役歯科衛生士が教える「口腔乾燥にお困りの方必見!口腔乾燥ケア」を紹介したいと思います。
まずは、歯科医院でも指導させていただく機会の多い唾液腺マッサージ。舌の下にある舌下腺、耳の前にある耳下腺、顎の下にある顎下腺を、円を描くように指の先でマッサージするように刺激すると唾液が出てくるのが感じられるかと思います。
次に紹介させて頂くのは保湿ジェルの使用です。さらっとしたタイプより、ジェル状タイプの使用をお勧めします。ジェルタイプを使うことによって、口腔内の残留時間も長く、口腔内の潤いを長くサポートしてくれます。
保湿ジェルと併用して使って頂きたいのは、シュガーレス(砂糖の入っていない)で虫歯予防にいいと言われているキシリトールのガムを噛んでいただくことです。
咀嚼することによって唾液腺を刺激し唾液分泌を促す方法です。
特に空腹時は、唾液の分泌が悪くなりますので口腔乾燥から口臭にも繋がりますので、
そんな時にガムを噛んで頂くことも有効です。
最後にお伝えしたいのが、これは効果絶大!昆布茶うがいです。
これは実際の患者様に試して頂き昆布茶うがいを実施する前の唾液量、一日三回の昆布茶うがいを一か月間実施してからの唾液量を計測してみた結果、一日三回の昆布茶うがいで
唾液量が明らかに変わり、口腔乾燥により普段から外出時にお茶を手放せなかった方も、乾燥している感じがなくなり過ごしやすくなったと沢山お声をいただきました。
昆布のうま味成分が唾液の分泌を促すことが分かっており、
昆布を噛むだけでかなり唾液が出ます。
しかし、昆布には塩分も多く含まれており、高血圧の方には不向きですので、
塩味を感じない程度に昆布茶を薄めて使用して頂くことをお勧めします。
疲れやストレスが起因で口腔内の症状は変わりやすいですので、
まずは、今の体と心のケアをして頂き、過ごしやすい環境をなるべく自分で作り自分を大事にしてください。今の体と心の健康が将来のあなたの体と心に繋がります。